2015-03-08(Sun)

ほんとうはいないかもしれない彼女へ


舟崎泉美・著。この本、気に入りました。
『本にしたい大賞』受賞作だそうです。
図書館で手に取った時、(ほんとうはいないかもしれない・・)って
どういう意味だろう??と、ふと思った。

表紙もマンガ調だったし、軽いロマンスかなぁと、
あまり期待しないまま、他の本のついでに借りたのですが、
読後感はとっても、いいです。読みやすい。

作者の名前は知らなかった。
名前からしても、内容からにしても、女の人が書いたんだろうなと思った。
こんな男の子がいたらいいな。こんな風に愛してもらったら、うれしいな、という視線を
感じる。

相手の女の子は、危うい存在。
多重人格の主たる方でなくて、ほんの1時期、おそらく夜の不安になったときなどに、
ひっそりと出て来る女の子なのです。
そんな、いつもいてくれる人じゃない人に恋をしてしまった。

翻弄されるんだけども、
理解して行く。本来の子と、その陰のように現れてくる子の関係も。

映画「きみに読む物語」が、最初と最後の話題に出てきます。
あの映画も究極のラブストーリー。
アルツハイマーになった恋人に昔の自分たちの恋愛話を読んであげる男性の優しさ。

こっちの本では、相手はやはり、病人だけど、もっと、頼りない存在。
いつもそばにいるわけでないから。
まったくのファンタジーではない。実際にある病気だから、
こういう恋愛はあり得ないわけではない。

甘めのストーリーかと言うと、それだけでなくて、ちょっとキツイ隠し味があるのは、
この別な人格が生まれたきっかけは、
義理の父親による虐待。母親が再婚した相手にいじめられた。

「私は、義理の父親の車のトランクの中で生まれたの」と、
ルイ(主人公が恋した女の子)は話すのです。
少女が虐待されて、辛くてたまらないときに、現実逃避として
生まれた存在がルイ。
ここらへんが、さらっと書かれてあるので、この水色っぽい感じは
くずれないけど。
私は子供相手の仕事をしているので、この虐待とか、いじめがテーマになった
小説を読むと(最近多すぎ)、心が痛くなる。
でも、この主人公の恋は、その不幸な産物のおかげで始まった。

 最後の方の、手紙がいいです。どちら側の手紙も。
あなたをずっと好きでいる。見守っている。
そういうこと、ずっとそうなのかな・・とつっこみたくもなるけど、
そのまま、すんなりと受け止めて、さわやかな思いのままに本を閉じたいと
いう気持ちのほうが強かった。

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でるふぃ☆

Author:でるふぃ☆
 私の花畑へ、ようこそ!

北海道在住。塾講師。
ニックネームのでるふぃは、花の名前デルフィニウムから、つけました。
夏に咲く、背の高い青い花です。

宝塚ファンで、ささやかにおっかけをしています。
ライブの熱気に勇気や元気をもらっています。
ゆうひさんや、美弥ちゃんや、好きな花や本の話、
とりとめもなく話して行きます。よろしければ、お付き合いください。
 よろしく、お願いします。



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