DEATH AND THE MAIDEN ノート(3)

テキスト類ではない、英文の本を読むのは、すごく久しぶり。
必要じゃなくて、自分で読みたいから読む、ということが新鮮です。

 いよいよ、開幕しました。ACT ONEです。
Scene one (1幕第一場)

 情景描写。
波の音が聞こえる。夜、海辺の別荘。
ダイニングルームには、夕食が用意されている。
ポーリナは月光を浴びながら、飲んでいる。

そうでしたね。薄暗い中に浮かぶすらりとしたシルエット。
静けさは車の音と、男たちのやり取りで破られる。
ポーリナは、夫じゃない方の声におびえる。

この男たちの会話は、毎回、録音でなく生の音だったと、
トークショーで二人が話していました。

あ、それで、「家内のマルガリータを試してみませんか?」でしたっけ。
ジェラルドの台詞ですが。
これ、カクテルですから。ビザじゃないですから。
テキーラの分量が多いのかな。
that will makes your hair stand on end.
髪が逆立つようなパンチのあるのを、ポーリナさんは作ってたのですね。

こういうお誘いは、社交辞令かもしれないけど、
神経を少し病んでいても、ジェラルドにとっては自慢の
美人の奥さんなのね、って思ってしまう。


一方、ポーリナ。
拳銃を手にして、カーテンに隠れる。
そして、ジェラルドの相手への別れの言葉を聞いて、
拳銃をしまう。

夫は部屋に入って来て、ポーリナがカーテンの陰にいるのを見て驚く。

それからの会話は、スペアタイヤが修理されてなかった話、
彼はそのために、45分も道路わきで手をふってなければならなかった。
親切にも、ある人が拾ってくれた。

「タイヤのことは、私の責任じゃないわ」
「いや、僕のタイヤじゃなく、僕たちのタイヤだろ・・」といったやり取り。
この行き違いは、ちょっと変だけど、10数年一緒に住んでいる夫婦としては。
ありえなくもないが。

でも、ジャッキを夫に内緒で自分のママにあげちゃったのは、
ポーリナが悪いと思う。
ママの方も非常識じゃないかな、と思うけど、この親子はこれが
普通なのかもしれないし、こういうことにジェラルドは呆れつつも、
慣れているようにも見える。
この人は教養があり、かなりの常識人に見える。

そして、この日、彼が首都へ車を走らせた理由は、
大統領から、委員会のメンバーに要請されたこと。

 I said I'd answer tomorrow, that I felt extremely honoured
 but I needed...


「その話を受けるかどうか、明日お答えしますって言ったんだ。
 すごく名誉なことだと思ってるけど、考える必要があるんだ」

ジェラルドは、ポーリナが同意してくれないと、受けられないと
思ってるのです。
前のクーデターで、どのくらいの人がどんな被害を受けたかを明らかに
するレポートを作る仕事。

ポーリナは聞きます。
 Only if the result was death,huh? (死んだ人についてだけ?)

 Let's say the caces that are beyond-let's say repair.
(取り返しのつかないケースのみ、ということなんだ)

ポーリナは死んでないから、このリサーチの対象にはならない。
でも、取り返しのつかないことって・・・ポーリナだって、十分傷ついている。
ジェラルドは、そのポーリナの気持ちがわかるから、
この仕事を引き受けるのをためらうのです。

亡くなった人の親類や知人に会って、その詳細を調べていく
そんな仕事をこれから2,3か月はすることになる。
その空気をまとって自分は家に帰ってくる。
それを待っている君の気持ちは?

こんなに君を愛しているんだ、とポーリナを苦しそうに抱きしめる
ジェラルドに、ポーリナは、
Yes,yes,yes  いいわよ、いいのよ、と彼を受け入れるのです。

豊原さんはがっちりと祐飛さんを包んでくれる体つき、
頼もしさがありますね。
あとで、役柄としてはあたふたしてますが・・・

この後、ジェラルドは、でも、自分のできることは限られている、
とも言います。
沢山のことができるわけではないんだ。

ポーリナが聞く。
それで、罪を犯した人はどうなるの?

ジェラルドが苦しそうに、裁判にかける、と答えると、

ポーリナは、 a judge? a judge? 判事なんて何にもしない、と非難する。
ここの祐飛さんは、かなり強い口調だった。



実際に、この委員会レポートは行われたのです。
1990年、ピノチェット独裁政権から民間移管が行われ、
エイルウィン大統領の元で真相究明が行われることになった。
この年のレポートでは、3550ケースが告発され、調査の結果、
2279人が殺害、行方不明になった、と認定された。

しかし、この時点ではまだ、旧政権の力も残っていて、
真相が究明されても、加害者が罰せられることにならなかった。

作者ドーフマンは、クーデターで国外追放になってからは、チリに
戻ってないですが、このことに深い絶望を味わった。
だから、彼の思いがこういうセリフに託されているのです。
 
    
 <NICK HERN BOOKS の、「DEATHANDYHEMAIDEN」を参考にしています>

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
プロフィール

でるふぃ☆

Author:でるふぃ☆
 私の花畑へ、ようこそ!

北海道在住。塾講師。
ニックネームのでるふぃは、花の名前デルフィニウムから、つけました。
夏に咲く、背の高い青い花です。

宝塚ファンで、ささやかにおっかけをしています。
ライブの熱気に勇気や元気をもらっています。
ゆうひさんや、美弥ちゃんや、好きな花や本の話、
とりとめもなく話して行きます。よろしければ、お付き合いください。
 よろしく、お願いします。



CURRENT MOON

最新記事
英作文のフルーツフルイングリッシュ
リンク
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

Nice to meet you!
アルバム
最新コメント
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR