2015_09
18
(Fri)11:56

華々しき鼻血


相変わらず、ゴーリーの絵本を見続けています。
その中でも、好きな本と、好きではない本がはっきりしてきました。
悪意に満ちた(それをブラックジョークと解釈するほどのおおらかさはない私)本は、
2度読めばそれでもう、開きたくない。
「おぞましい二人」と、「ギャシュリークラムのちびっ子たち」がそう。
  (子供相手の仕事をしているし。子供の死ぬ話はいやだ)

一方で同様に乾いた目線だけど、どこか、さわやかさを持った本が好き。
何か、不思議だなぁ・・と思いながら見入ってます。
イラストにまず惹かれる。ふわふわ、あてどなく、不安定で。
 その代表的なものがこの、「華々しき鼻血」

 アルファベット順に、副詞が並べられてます。絵と一緒に、
どこにも華々しさはなくて、鼻血も出てこないんです、この本。
すごく皮肉。ゴーリーさんは、何考えてるんだろ。

 Aimelessly(あてどなく)

 Balefully (まがまがしく)

 Clumsy (ぞんざいに)

 Distractedly (きもそぞろに)


もうね~、心が彷徨っている人たちばかりなの。
その次の、
  She knitted muffler Endlressly. には、笑ってしまった。
ずっと、ずっとマフラーを編んでいる女の人。

副詞には・・よく、lyがつく。
文の中で大体最後にあって、ほとんど主役になることはない。
長文読解のアドバイスでは「副詞は多くの場合無視していいから・・」なんて、
私、生徒に言ったりもしてます、特に時間が限られたテストの時は。

そのいつもは日が当たらない副詞に、意味を持たせて、
それを繊細な絵と短い文で表したゴーリー、やっぱり、素敵です。
柴田元幸さんの訳も素晴らしい。

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