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つまらないね、と言ってしまった

2016.08.04
先日、中1の生徒が書いてきたスピーチ原案を見て、
「つまらない内容ね」とはっきり言いきってしまった。
その後、その子の目がうるんでいたけど、しっかりと私を見ていた。
にらんでいたかも。
私は少し感情的になっていたようだ。
あとで、なぜだろう・・と考えていた。

まずは不快だった。
すでに、今月後半に大きな暗誦コンテストを控えていた。
その練習の真っ最中だった。それなのに、さらに
その子は、学校から出場するコンテストも参加することにした、と言ってきた。
まずは日本語の原稿を見てもらいたい、と。
ずっと小学校から教えて来た子だし、うちの教室の優等生。
いつも期待に応えてくれるしっかりした生徒だ。頭がよく、行動的。

私が教えて来たのはテキストをそのまま見ないで読むもの。
長いし、ドラマ仕立てで表現力がいる。発音に気をつかう。
それだけでも大変なのに、もう一つスピーチを抱えて来れば、
その分、練習時間に影響がある。
それでなくても、通常授業を超えた補習なのだ。

「学校で申し込んだ方は、学校の英語の先生の仕事だよ、
私はときどき、その出来具合をアドバイスすることしかできない」と私は言った。
それはほんとうのことだ。私が入るべき領域ではない。ただ、
まだ4月からの付き合いでそんなに親しくなってない学校の先生より、
ずっと習ってきた、でるふぃ先生の方がいろいろ教えてもらいやすい、と生徒が
思ってるのはわかる。それでも・・あまえないで。


あちらの方は、自分が文を作って発表するものだそうで、
母親の話だと、テキストそのまま読むのはつまらないからそっちの方にした、と
言っていたそうで。
そのあげく、持って来た日本語原稿がこの文なのか?
自慢しかしてない。(これまで、英語も、他の習い事も努力してきた。
英検3級はとったし、もう一つの習い事でも賞をとった。これからも、がんばりたい)
というようなこと、同じようなことを2分間かかるように書いてあった。
これを英訳するのを手伝ってもらいたいらしい。

「これ聞いた人は、あ、がんばってるね。これからもがんばってね、としか思わない。
なんか、盛り上りもない、つまらない内容だわね」と私は言った。
でも、中1としてはこれでいいのかな、私はわからないので、まずは学校の先生に
聞いてみてね、とそれで終わりにした。
これから、どういう風になっていくか、私は興味があるけど。
ただ英語ができるから、こういう文も作れるの、読めるの、と表明したいだけの
モチベーションしかないと、私は見た。

後になって、あの子はまだ、中1。
人生経験もまだ少ないし、そんな子あいてに私、きつかったかな、とも思う。
高校生並みに批判しちゃったのかな。心の奥底に、自分を見つめる自分がいる。
一番、自分が不快だったのは、きっとそれではない。
あの子の中に、昔の自分を見たからだ。傲慢だった自分。若かった。
ある程度見くびっていた。原稿読むのは結構得意で、声もよく響いたから、
内容は起承転結、どうにか仕上げれば、それなりにうまく行くんじゃないかと、
そんなことを思って、結局成功はしてないのにそれに気づかず、傷ついてもいなかった自分。
あの頃、私の周りにいてくれた大人の人たちに今さら、申し訳ないと
あやまることもできないけど。
あの子を見て感じた苦さは、その思い出だったかもしれない、なんて。
挫折のない人間の語るスピーチはつまらない。いっぱい失敗してきた私は、
今なら、わかる。
今回挫折することがまずはあの子にとって、一番のいい勉強なのかな。
その子の成長をみつめながら、私もきっと学習して行くのだ。今だ、発展途上の私。

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